椎間板ヘルニアの痛みにお悩みの方へ
2021.05.13
腰痛の原因の一つとしてよく耳にする椎間板ヘルニア。
非常に多くの方が悩みを抱えている症状のひとつです。
私自身、ヘルニアの症状に悩まされました。いろいろな整体院や接骨院に通いましたがなかなか改善せず、そんなときに出会ったのがカイロプラクティックです。
ヘルニアとの邂逅
最初にヘルニアの症状を体感したのは19歳の時でした。
当時コンピューターの専門学校に通っていた私は友人の紹介でヤマト運輸のアルバイトを始めました。
集配センターには全国へ発送する荷物が集められます。ベルトコンベアに流れてくる荷物の中から、自分の担当する都道府県宛の荷物を取り上げてコンテナに積み上げていく作業です。
常に腰をかがめて荷物の上に張られた伝票の宛先を見つめ、見つけるとを素早く持ち上げてコンテナにしまうという、今考えると相当腰に負担のかかる仕事だったと思います。
毎日夜の7時から12時まで働いていたので、次の日の授業は机に突っ伏して寝ていました。
授業が終わってもそれに気づかず、友人に起こされて目を覚ます始末です。
ある日、いつものように友人に背中を叩かれ慌てて机から起き上がると、腰に「ビリツ!」と今まで感じたことの無い痺れと痛みが走りました。
その日を境に机に突っ伏した状態から起き上がる度にその感覚に襲われるようになりました。
ですが、当時は若かったせいもあったと思います。
アルバイトを辞めるとその症状も起きなくなっていました。
ヘルニアの重症化
それから数年たち私が25歳の時でした。ソフトウェア開発の会社員になった私は大量のコピー用紙入りの段ボールを運んでいる時に、あの「ビリッ!」とした感覚に再び襲われました。
19歳の時と違うのはそこから立てなくなってしまった事です。
人の手を借りて整形外科に行きました。
今から約30年近く前の当時、個人の整形外科のクリニックにMRIを導入しているところは殆どなく、レントゲンしかありませんでした。
先生からは「腰の骨と骨の間が狭くなっています。」との診断でした。
「しばらくは鎮痛剤と湿布を出します。痛みが落ち着いたら腰痛対策の為に腹筋を鍛えてください。その際は看護師とリハビリ室へ移動してください。」医師からの指示でした。
数日経つと痛みは随分収まりましたが、痺れは相変わらず続いていました。
腰痛には腹筋を鍛える事も大切な事ですが、そのクリニックに行くたびに看護師の号令に従いながら腹筋するだけの治療がしばらく続き、それでも痛みも痺れも変わらないままでした。
あまりにも症状が変わらない事に業を煮やし、別の整形外科に行くことにしました。
レントゲンを撮って骨と骨の間が狭くなっている事を言われるのは同じで、そこでは腰を牽引する機械で引っ張る治療が続きました。
鎮痛剤を処方されるのも同じです。
「最近は効き目の高い鎮痛剤が出ていますから、痛いときはどんどん成分の多い薬が処方できますよ。」と先生は胸を張って言い切っていました。
効き目の高い薬はそれだけ胃にも負担が架かるので同時に胃薬も処方されます。
毎日毎日鎮痛剤と胃薬を飲んでいた私は常に下痢気味で胃腸の調子が良かった記憶が殆どありませんでした。もうそれが当たり前のような感覚に陥っていました。
湿布と鎮痛剤の日々を過ごしていた私でしたが、30歳を過ぎるようになると更に症状が悪化していきました。
朝目が覚めてすぐに起き上がると激しい痛みと痺れが体を貫きます。ですので、目が覚めてもすぐには起き上がらず、一度ゆっくりとうつ伏せになります。
そこからゆっくりと腕立て伏せの要領で体を起こし、四つん這いになります。そこから壁に手を当てながらゆっくり起き上がる。こんな起き方を強いられるようになりました。
起き上がれて一安心しても、次に洗面台で顔を洗う時に急に屈むとそこでまた痛みと痺れに襲われます。ですのでゆっくりゆっくり屈んで顔を洗います。
でも、ふとした動きで突然痛みと痺れが出たりするので油断は出来ません。
椅子に手を置いた瞬間に痛みで動けなくなり、会社を休む事もしばしばでした。
本当に酷いときは仰向けも俯せにもなれず、眠れない状態の時もありました。
靴の脱ぎ履き、車の乗り降り、いつまた襲われるか分かりません。毎日恐怖との闘いでした。
何とかこの状態から逃れられないかと、整骨院、整体、鍼灸院、マッサージ院などありとあらゆる所に通いました。
あるときは全身に磁石を張り付ける謎の治療院にも通っていました。一回の治療費が2万円ほどかかり、カードローンでお金を工面して通っていました。
もちろん効果はありませんでした。
MRIで知る痛みと痺れの正体
ある日、会社の同僚にMRIの撮影を勧められました。その時私は34歳になっていました。
水戸市内の大きな病院を受診し、これまでの発症の経緯や治療歴を医師に話したところ、椎間板ヘルニアの疑いが強いと言われました。
その瞬間まで、私は椎間板ヘルニアという病名すら知りませんでした。
MRIの撮影が終わり、フィルムに私の腰の医療画像が映し出されたのを見ながら説明を受けました。
「あなたは腰椎4番5番間の椎間板ヘルニアです。」
医師の言葉通り椎間板が飛び出ており、神経を圧迫している様子が見えました。
これまでのクリニックでは見えなかった椎間板の画像をこの時初めて見る事が出来ました。
医師の説明では、症状はそれほど重篤ではなく、手術する程では無いとの事でした。
これまでの医師と同様、薬と運動療法を勧められました。
ですが痛みと痺れは相変わらずで、途方に暮れる思いでした。
腰痛持ちだけが知る現実
腰痛と聞くと冷えると痛くなるようなイメージを持たれがちですが、実は夏場も痛かったりします。
これは現代はどこへ行っても夏場は冷房が効いているせいなのではないかと思います。冬場の痛みに耐え、暖かくなれば痛みもいくらか和らぐか、等と期待している時に
夏場の痛みに襲われると、結構辛いものです。
また、気圧の変化も腰痛には重大な要因です。台風接近等で気圧が急激に変化すると腰に違和感を覚えたり、痛みが増したりします。
会社の同僚で同じ椎間板ヘルニアの方がいたのですが、喫煙所で顔を合わせているうちにお互いの病状が似ている事を知りました。
台風が近づいてくると、「腰で分かるよね。」と顔を見合わせてお互いに苦笑いしたものです。
腰の痛みと右足の親指の痺れは常にあったのですが、痛みが強くなると脛の方にまで痺れが広がり感覚が鈍くなった感じがしていました。
それが数日で治まる事もあれば数か月続く事もありました。
また、痛みが増すと同時に嗅覚が鈍く感じる時もしばしばでした。ヘルニアと嗅覚の因果関係は分かりませんが私は痛みや痺れの増加と嗅覚の鈍化がセットになりつつありました。
カイロプラクティックとの出会い
ある日母親から隣の市にカイロプラクティックという療法で有名な先生がいるという話を聞かされました。母親の実の姉、私にとっては叔母にあたる方がやはり腰痛で困っている時に
その先生のところで良くなった事を教えてもらったのです。
藁にも縋る思いだった私は早速教えられた番号に電話を掛けました。
予約で随分先まで埋まっており、最初の1回目の治療を受けるまでに2週間ほどかかったことを覚えています。
カイロプラクティックの施術は、これまで私が受けてきた治療とは全く違うものでした。
今までのクリニックで聞いた来た「湿布と鎮痛剤で暫く様子を見ましょう。」という杓子定規の言葉とは一線を画す物でした。
腰の骨を含めて背骨は適切な湾曲が必要なのです。普段の姿勢が悪いと骨格が歪み、その湾曲が崩れてバランスを欠き、その状態が長く続くと椎間板に負担が架かり圧迫されます。
常に正しい姿勢を維持するための運動等を含めた生活習慣を手にすることがとても大切だと言う事を知りました。
今、自分の体がどのような状態になっているのか、何に気を付けて普段の生活を送れば良いのか等、知らなかった事を沢山学ぶ事が出来ました。
今まで長い時間と沢山のお金をかけて回り道をしましたが、カイロプラクティックに出会ってからどんどん自分の腰の状態が良くなってきた事を実感出来ました。
今では痛みも痺れも殆ど感じることがありません。
この強烈な体験が今、私がカイロプラクターとして活動する原点になっています。
ヘルニアに苦しまれている方へ
当院では、ヘルニアの改善に力を入れています。自分自身がヘルニアに悩んだからこそ、その時の経験やノウハウをもとに、痛みの改善と、
腰のよい状態を維持するための施術や健康管理に注力し、皆様の腰のお悩みを改善したいと考えています。
自宅で出来るヘルニア予防
ヘルニア予防として自宅で出来る効果的なものがストレッチです。
大腿筋を伸ばして腰の骨格を本来の角度に調整します。
大腿筋を伸ばすことで、しっかりと筋肉をほぐすだけでなく、腰骨を正しい位置に矯正していく力をつけます。腰の骨格の歪みはやがてヘルニアのような症状を発現させやすく、
ヘルニアになる前にご家庭でもできる運動でしっかりと予防すると痛みなく生活を送ることが出来ます。
背骨と骨盤を結ぶインナーマッスルには腸骨筋と大腰筋があります。
これらインナーマッスルのストレッチも腰痛予防には欠かせません。
どちらも背骨の腰の部分、腰椎と呼ばれる場所の付近にあります。まずは腰椎の湾曲をしっかり作りながらストレッチすることで腰椎の椎間が広がり、
また筋肉を柔らかく保ちながら強くしていく事で痛みや痺れが改善する可能性が高くなります。
具体的な方法もお教えできますのでお気軽にお問合せください。
おわりに
当院では骨格の歪みを改善することにより、症状が出ている部分の歪みを改善し、慢性的な腰痛を改善することができます。
また骨盤矯正を行いことにより、自律神経の乱れも改善され、全身疲労なども改善されていきます。
ヘルニアは一度なってしまうとツライ痛みと長く付き合っていかなくてはなりません。
早めに施術をして改善し、腰の不安を取り除きましょう。
もちろん一人ひとりの症状に合わせた施術を行っておりますので、辛くなるまえに是非ご相談ください。